「ゆるゆる生物日誌」種田 ことび (著)、土屋 健 (監修) 

「ゆるゆる生物日誌」種田ことび(著)、土屋健(監修) ワニブックス 2019年

生物40億年の歴史が4コマ漫画で楽しくわかる
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 生物の歴史に興味がわき、わかりやすい入門書がないかと探していた。図説◯◯とか、わかりやすい◯◯とか宣伝しているものでも、学校の教科書と変わらない印象を持った。
 本書は4コマ漫画形式で、これ以上なく取っつき易い。

「生物は3つのドメインに分類される。
 (1)古細胞(原核細胞)メタン菌、好熱菌など
 (2)真正細菌(原核細胞)シアノバクテリア、大腸菌、乳酸菌など
 (3)真核生物(真核細胞)アメーバー、植物、動物など」

 などという重要だがわかりにくく、イメージしにくいことが、マンガのキャラクターで表現されるので、予備知識がまったくなくても、頭に入ってくる。これは監修の土屋さんが古生物を専攻したのち、サイエンスライターになったことが、本書のわかりやすさの基盤になっている。学者先生だと、正確さを崩してわかりやすさを優先するのは逆に難しいだろう。

 隕石衝突後、半径千km以内の生物は即死、温度は1万度になり、地球は地獄になった。奇跡的に生き延びたものたちにも、酸性雨が降り注ぎ海中生物まで絶滅する。舞い上がったチリと硫黄は太陽光を遮り、地球は冷え切った闇の星になった。

 恐竜絶滅のシーンは、基本のタッチがゆるい絵なのに、深い悲しみを感じる。伝わり方が文章とは違うな。感情がすぐ反応する。

 今まで恐竜は見かけが怖いので好きではなかった。ところが本書を読んで、何の前ぶれもなく瞬間的に大惨事になってしまった恐竜たちが不憫でならない。かわいいキャラクターで表現されたら、愛着がわくもんな。

 1億年も続いていた恐竜の時代は、たまたまの隕石ひとつで突然の終わりがきた。そのことが、それまで逃げ隠れしていた哺乳類の繁栄となっていく。のちに人類につながる。

 地球の、生物の歴史は途方もない時間をゆっくりと進むときもあれば、劇的に一気に変わってしまうときもある。決まりきったコースもなければ、ゴールのような完成形もない。

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