「ネット断ち」齋藤孝

「ネット断ち」齋藤孝 青春出版社 2019年
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◆SNS、ネットの世界
 そこで行われているコミュニケーションの多くは、友人知人そして仕事関係とかのつきあいである。とりとめのないお喋り、軽いやりとりである。世界中にアクセスできるのに、深い人格の人に出会うことはめったにない。

◆ヒトは社会によって人間となる
 人は野生動物のように、単独では生きられない。集団に属し、協力しあうことでコミュニケーションを発達させてきた。つながりを確認しながら安心感を得る。

 他人に認められたい、評価されたいという承認欲求が生まれ、SNSはそれを満たしてくれる。フェイスブック、インスタグラムに自分のことを頻繁にアップする人が多い。いいね! を押してもらいたい。自分に自信が持てないから、他人に賛同してもらって依存しているのである。

◆検索すればするほど情報は偏ってしまう
 ネットでの情報検索は瞬時に結果が出る。すばらしい。検索の結果は、人によって違っていることがある。検索や購入は集計管理され、その人に合わせた情報が自動的に配信される。

 つまりは自分向けに偏った情報なのである。世間一般の主流でも、中立的なものでもない。元々の自分の意見が強調されるばかりで、新しい考え、視点は生まれにくい。

◆人生の絶対的な孤独の深淵
 人生を強く生き抜くためには、ときに他人から評価されずとも、自分で自分を認め、わが道を進む力が必要である。そのためには、ネットを断って、本を読むのがよい。齋藤先生が勧めるのは、ドストエフスキーやゲーテである。昭和時代の教養やなあ。

 いまどきそんな重たいものは、と思うが、
「ポジティブシンキングなどという表面的なことではごまかされない人生の絶対的な孤独の深淵が自分たちを取り囲んでいる。この深い絶望を知ることで、日常のちょっとした挫折や絶望を相対化して見ることができる。すると絶望、孤独、不安に対する免疫力がつく」
だそうである。

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